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IPO・資金調達 IPO とは

資金調達ラウンドとは?~上場へ向けての融資戦略と具体的な資金調達方法

これから起業しようと考えている方や、すでに会社を設立している方にとって、資金をどうやって集めるかは悩みの種になっていることと思います。資金調達について調査を進めると出てくる指標に「ラウンド」がありますが、その情報量は膨大であり、頭を悩ませる一因にもなります。

こちらでは、ラウンドについてわかりやすく説明するとともに、状況に合わせた資金調達方法について紹介していきます。

目次
  1. 資金調達ラウンドとは
  2. 「シード」「アーリー(スタートアップ)」期の資金調達手段
  3. 資金調達のリスク
  4. 2018年度ジャパンベンチャーリサーチの資金調達額は昨年を上回り、3,800億円を突破
  5. ポイントは売掛金保証・融資を受けるための信用力アップ
  6. まとめ

資金調達ラウンドとは

資金調達ラウンドとは、投資家が企業へ投資をするための目安となる考え方で、投資ラウンドとも呼ばれています。投資家のみならず企業側も成長戦略を考えるうえで役立つ目安として機能しているラウンドは5段階に分かれており、「フェーズ」や「ステージ」という表現をすることもあります。

ラウンドごとの資金調達規模目安

以下、個別のラウンドについて、順に紹介していきます。

シード

シードというのは、ラウンドの第一段階であり、そのまま「種」という意味です。企業が種の状態、芽が出る前ということで、起業前の状態を表します。

商品やサービスのリリースに向けて準備をしている段階のため、多くの資金は必要とされませんが、市場調査や会社設立費用、人件費などのコストは最低限発生するものです。事業を開始していないとはいえ、場合によっては資金調達が必要になります。

アーリー

アーリーは起業直後の段階で、いわゆるスタートアップ企業のことです。

事業を開始したものの、軌道に乗るまでは赤字経営となる企業は少なくありません。経営を行うために必要な運転資金や設備資金、商品やサービスに必要なライセンス使用料、販売促進費、人件費等々、業績に関わらず発生するコストもかさんできます。資金繰りを常に考えなくてはならない段階です。

シリーズA

事業が本格的にスタートし、顧客が増え始める成長段階がシリーズA(エクスパンション)です。商品やサービスのリリースも開始され、認知度を広げるための市場調査やマーケティングにも拍車がかかります。

シリーズAは、事業が軌道にまだまだ乗り切れず、売上を伸ばすために優秀な人材を増やしたり、設備投資をしたりと、資金不足に悩まされる時期でもあります。必要とされる資金も増えてきて、資金調達の規模は数千万円から2億円程度とされています。

シリーズB

事業が軌道に乗り始めた段階をシリーズB(グロース)といいます。収益が伸びて経営が安定してくるため、会社をより大きくするために株式上場を行う企業もあります。

創業者や投資ファンドが投資資金の回収を行うエグジット(イグジット、EXIT)間近の段階となるため、黒字化することが求められます。さらに、設備投資や広告宣伝費、優秀な人材の確保など、必要とされる資金が大きくなるため、資金調達の規模は数億円にのぼります。

シリーズC

黒字経営が安定化し、IPOやM&Aを意識する段階をシリーズC(レイター)といいます。エグジットをするために、売上の確保と十分な利益を求められます。

企業によっては資金調達が不要になるほど収益が安定することもありますが、事業拡大のため全国や海外を視野に入れた展開を進める場合には、大規模な資金調達が必要となります。そのため、資金調達の規模は数億円から数十億円と高額になります。

「シード」「アーリー(スタートアップ)」期の資金調達手段

起業前と起業直後は、会社の設立費用をはじめ、運転資金や人件費等の資金を要します。同時に、収益もなく事業が軌道に乗らずに資金不足に陥りやすい状況でもあります。どのように資金を調達すればよいのか、ラウンドごとに見ていきましょう。

シード期の資金調達方法

シード期はまだ事業を開始していないため、銀行からの融資を取り付けることは困難とされています。まだ法人設立前の段階のため、心をつかむ質の高いビジネスプランを準備して、政策金融公庫やエンジェル投資家(個人投資家)、投資ファンドであるVC(ベンチャーキャピタル)などからの資金調達が検討されるでしょう。VCの中にも、シード専門に投資を行っているところもあり、経営に関するアドバイスやノウハウなど、サポートも充実しています。会社との相性を見極め、信頼のおける相手を選ぶことが大切です。

また、最近ではクラウドファンディングでの資金調達も注目されてます。クラウドファンディングとは、WebサイトやSNSなどを経由して事業計画を広く露出し、将来性を訴求して、個人の方などから資金を集める方法です。目標金額を定め、達成時には商品やサービスを見返りとして提供します。株式と交換することを条件に出資をする投資型のクラウドファンディングも出てきているなど、シード期の資金調達方法の選択肢は拡大しています。

資金調達額の相場

シード期の資金調達目安は500~1000万円とされています。ラウンドの中でも多額の資金は必要とされない傾向のため、調達目安も一番少ない段階です。エンジェル投資家にアプローチをして資金を集める方法が容易であると考えられますが、会社基盤が十分に固まっていない状態のため、第三者からの出資割合が高まるほどに経営方針に口出しをされるリスクが高まるリスクもはらみます。投資家のシェアが1割から2割程度に収まるように、調整することが必要です。

政策金融公庫に無担保無保証人で受けられる制度融資もありますが、資金残高をチェックされるため500万円程度の用意が必要です。

資金調達にかかる時間

シード期の資金調達にかかる時間は数日~2ヶ月程度となっていますが、状況によってはさらにかかる可能性も考えられます。

投資家目線からの事業ビジョンがしっかり定まっていなければ、投資をする・しないの判断は難しくなってしまいますが、反面、同じビジョンを持つ個人投資家に出会うことができれば、スムーズに投資を受けられる可能性もあります。実際の事業が開始されていない状態のため、市場調査を入念に行い、説得力のある磨きのかかったビジネスプランを作成しアプローチすることが大切です。

アーリー期の資金調達方法

アーリー期は赤字経営となることが多い時期であり、追加出資を行うか、融資が必要となるフェーズです。しかし、すでに起業している分シード期に比べて企業のリスクは高くなっており、投資家から信頼を得るためには、より質が高く説得力のあるビジネスプランが求められます。比較的積極的に投資をするVCもありますが、IPOを前提としている場合がほとんどです。

政府系金融機関である政策金融公庫であれば融資に応じてくれますが、あくまでも融資なので返済を行う必要があります。また、スタートアップの時期は返済不要の公的支援である補助金・助成金の対象に該当することもあります。

入金待ちである売掛債権を買い取ってもらうファクタリングを活用し、早期に資金調達をする方法もあります。こちらは借入ではないので、信用情報に影響しないという利点があります。

近年では仮想通貨を用いたICOによる資金調達も注目されています。ICOとは、投資家に「トークン(仮想通過)」を発行し、その対価として資金調達を行うというものです。国内にとどまらず、全世界の投資家が対象となることが大きなメリットです。

資金調達額の相場

アーリー期の資金調達目安は、2000~5000万円で、運転資金や設備投資などの資金が必要になります。事業を軌道に乗せるための人材確保に充てる資金も求められるため人件費が圧迫してきますが、企業の土台作りの時期でもあるため、ある程度の資金確保は欠かせません。そのため、シード期に比べると調達目安は多くなっていきます。

投資家からの資金調達を増やして株式を放出しすぎてしまうと、次の資金調達でVCが投資をしてくれない可能性があるため調整が必要です。

資金調達にかかる時間

会社を設立して間もないため、売上が安定していません。そのため審査には時間を要します。銀行融資の場合は必要書類も多く、入念な審査が行われます。ビジネスプランや見積書などの各種書類の整合性や計画性を細かく見られるため、審査期間は数ヶ月にわたります。

補助金・助成金に関しては返済しない資金であるため、申請が複雑なものも多く、こちらも入金までに時間を要します。また、専門家に相談をしながらの申請となるとさらに時間はかかります。資金調達を計画的に行うことが大切です。

資金調達のリスク

資金調達をするうえで考えなければならないことはリスクです。リスクを踏まえて資金調達方法を選択しなければいけません。VCなどから出資を受ける場合のリスクと、公的機関から融資を受ける場合のリスクを説明します。

VCなどから出資を受ける場合のリスク

VCなどから出資を受ける場合の主なリスクには、下記の5つがあります。

  • 経営権を外部に握られる
  • 経営の自由度低下
  • 投資家のファンド償還期限到来
  • 行政法違反
  • 上場できない可能性

VCなどが出資をするということは、株式の一部を受け取るということです。議決権の過半数は確保しておかなければなりませんが、状況によって必要な株式の比率は変わります。20%から30%を保持していれば実質的な会社支配が可能になることもあるため、保持率によっては経営がスムーズにいかない状況になり、事業スピードが低下するおそれもあります。

投資家ファンドは、通常10年程度で満期が来ます。満期時には利益(リターン)を付けて資金を返金する仕組みになるので、満期前に事業を軌道に乗せることが必要になります。

また、内容をよく確認せず契約書を締結してしまうと、自由に経営を推進できなくなり、場合によっては契約違反で訴訟になってしまう可能性もあります。さらに、反社会勢力・反市場勢力に該当する投資家も存在するため、上場できなくなることもあります。

公的機関から融資を受ける場合のリスク

公的機関から融資を受ける場合のリスクには下記の3つがあります。

  • そもそも融資を受けられない
  • 返済できずに倒産・自己破産する
  • 返済期間が長い

金融機関から融資を受けるには審査が必要です。融資は返済が前提のため、返済力がどのくらいあるかが重視されます。審査をすれば必ず融資が受けられるわけではなく、返済力がないと判断された場合は融資を取り付けることはできません。

融資の返済期間は5年から10年とされることが多く、中には20年というところもあります。長期間かけて返済していくため、返済金額がキャッシュフローを圧迫し、最終的には倒産に追い込まれる可能性も考えられます。融資を受ける際には、返済計画をしっかりと見据え、無理のない経営ができるように備えることが必要です。

2018年度ジャパンベンチャーリサーチの資金調達額は昨年を上回り、3,800億円を突破

近年ではスタートアップ期への投資が盛んになっています。2018年度、ジャパンベンチャーリサーチの資金調達額は昨年を上回り、3,800億円を突破したとのプレスリリースもありました。

投資家やVCはリターンを期待して投資をしていますが、近年では直接投資を行う事業法人も増加しています。事業法人にとっては、リターンはもちろんですが、シナジー効果(相乗効果)を見込んでの投資という意味合いも大きくなっています。投資先企業のアイデアを活用して新規事業を立ち上げたり、コア事業を強化したりと、期待する幅は拡大しているのです。

2010年頃ではソーシャルゲーム会社やモバイルアプリの会社への投資が多く行われていましたが、近年ではヘルスケア業界に資金が集まっています。また、人工知能やIoT業界も注目されています。

ポイントは売掛金保証・融資を受けるための信用力アップ

資金調達をスムーズに行うためには、すべてのフェーズにおいて信用力をアップすることが不可欠です。また、IPOの局面では、経理業務の内製化や与信管理、反社チェックのほか、売掛金が保証された体制を構築したうえでの積極的な営業が必要になります。これらは時間や労力が必要となる作業になりますが、外部システムを利用することにより作業を簡易化することも可能です。

Paidは、与信管理から代金回収まですべての請求業務を代行する決済サービスです。請求業務が効率化されて経理業務の内製化がスムーズに進むことはもちろん、督促の代行もサービス内容に含まれるため、営業は売上拡大だけに集中できます。さらに、Paidを運営するラクーンフィナンシャルの親会社「ラクーンホールディングス」は東証一部に上場しており、Paidを導入するだけで上場レベルの反社チェックと与信管理の体制を構築することが可能です。また、遅延・未回収のリスクについても補償されているため、業界・業種・規模を問わずに積極的な取引ができることはもちろん、売掛金が保証されることで会社の信用力は格段にアップします。

融資やIPO等の資金調達において、信用力は非常に大切です。Paidの上手な活用により、取引企業先を増やしながら、資金調達をスムーズに進める一助としてください。

まとめ

資金調達は段階ごとにラウンドが分類され、ラウンドに応じたさまざまな資金調達方法が存在します。自社がどのラウンドにいるのか、立ち位置を把握し、どういった資金調達方法が適しているのか見極めることが大切です。

資金調達には、ラウンドを問わず、信用力をアップさせることが不可欠です。事業計画のブラッシュアップとともに、業務体制の効率化と債権保全にも目を向けてください。

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