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上場審査で見られるポイントとは?~実質審査基準の内容と対策

企業の上場における市場は複数あり、上場基準も多岐にわたります。さらに、東証一部の上場基準は2020年にも変更されると報道されており、常に最新情報をキャチアップすることは不可欠といえるでしょう。上場審査に関するポイントを確実に把握しておきましょう。

目次
  1. 上場の審査基準
  2. 上場審査を通過できない理由は実質審査基準?
  3. 実質審査基準 一覧表
  4. 2020年にも変更に?東証一部上場基準
  5. 「内部統制+売掛金保証」による信用力が上場審査の成否をわける
  6. まとめ

上場の審査基準

証券取引所は、株式や債券などの証券の売買取引を行うための施設です。証券取引法に基づいて活動を行っており、法律上の名称は金融商品取引所と定められています。

日本では東京や名古屋など、全国5か所の証券取引所がありますが、それぞれ対象が異なっています。各証券取引所における、上場審査の基準について説明していきます。

東京証券取引所 大阪証券取引所

東京証券取引所、大阪証券取引所の一部、二部上場の審査基準は下記のとおりです。なお、こちらでは直接上場する要件の紹介となります。他の市場からの変更による要件とは一部異なりますのでご注意ください

一部上場の審査基準

要件は上場時見込の数値ではありますが、株主数は2200人以上であり、株式については2万単位以上流通、流通の比率は上場株券等の35%以上であること。また時価総額は250億円以上となっています。

二部上場の審査基準

株主数は800人以上であり、株式については4千単位以上流通、流通の比率は上場株券等の30%以上であること。流通株式時価は10億円以上で、時価総額は20億円以上となっています。

事業継続年数や利益額なども細かく設定されています。継続的に事業活動をしている期間が3年以上であることや、純資産額が10億円以上であること、利益額が直近2年の総額5臆円以上であることに加え、虚偽記載や不適正意見等に関する要件もあります。合併に関する要件もあり、会社が存続することの確認も行われています。

名古屋証券取引所

名古屋証券取引所の一部、二部上場の審査基準は下記のとおりです。

一部上場の審査基準

株主数は2200人以上であり、株式については2万単位以上流通、流通の比率は上場株券等の35%以上であること。また時価総額は250億円以上。純資産額が10億円以上であり、直近2年間の総額が5億円以上または時価総額500億円以上です。

二部上場の審査基準

株主数は300人以上であり、株式については2千単位以上流通、流通の比率は上場株券等の25%以上であること。上場日の前日までに公募または売出しを1千単位、または上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上を行うこと。時価総額は10億円以上。純資産額が3億円以上であり、直近1年間の総額が1億円以上または時価総額500億円以上です。

審査基準としては、ビジネスモデルが適切に策定されているのか、不当な利益を供与または享受していないか、内部管理体制が整備されており機能しているかなどがあります。

福岡証券取引所

福岡証券取引所の本則市場、Q-Boardの審査基準は下記のとおりです。

本則市場の審査基準

株主数は300人以上であり、株式については2千単位以上かつ上場株式数の25%以上、または、上場日の前日までに公募または売出しを1千単位、または上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上。時価総額は10億円以上と、比較的基準が緩和されています。

Q-Boardの審査基準

Q-Boardは新興企業向け株式市場のため、基準はさらに低くなっています。株主数は200人以上であり、500単位以上の公募があること。時価総額は3億円以上です。リスク管理や内部管理体制が審査項目として挙げられています。

札幌証券取引所

札幌証券取引所の本則市場、アンビシャスの審査基準は下記のとおりです。

本則市場の審査基準

株主数は300人以上であり、株式については2千単位以上かつ上場株式数の25%以上、または、上場日の前日までに公募または売出しを1千単位、または上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上。時価総額は10億円以上です。

アンビシャスの審査基準

アンビシャスは北海道に関連のある企業が対象になっています。株主数は100人以上であり、500単位以上の公募があること。1年以上事業を継続しており、純資産額は1億円以上です。アンビシャスについては、時価総額は要件とされておりません。

マザーズ

マザーズの審査基準は下記のとおりです。

マザーズの審査基準

株主数は200人以上であり、上場時までに500単位以上の公募を行っていること、株式については2千単位以上流通しており、流通の比率が上場株券等の25%以上であること。また流通の時価総額は5億円以上です。

マザーズは東京証券取引所が運営する株式市場になり、形式要件は一部二部よりも基準は下がります。上場審査の内容については、詳細は異なるものの、大枠については同様です。

ジャスダック(JASADQ)

JASDAQのスタンダード、グロースの審査基準は下記のとおりです。

スタンダードの審査基準

形式要件はグロースと共通のものが多いです。審査内容については、事業活動の存続に支障を来す状況にないことや、企業規模に応じた内部管理体制が確立し機能しているか、信頼性があるか、開示を適正に行うことができるかなどがあります。

グロースの審査基準

審査内容はスタンダードと同じですが、企業の成長可能性を有していることが挙げられています。

共通形式要件として、公募または売出し株式数が1千単位、または上場株式数の10%のいずれか多い株式数以上であり、株主数が200人以上。流通株式の時価総額は5億円以上であること、などがあります。

TOKYO PRO Market(TMP)

Tokyo Pro Marketは他の市場とは異なり、形式基準はなくJ-Adviser制度を導入しています。J-Adviserは、東京証券取引所から一定の資格要件を満たして認証され、取引所に代わり上場適格性の評価や手続き、上場後の適時開示等の助言・指導をする制度です。

J-Adviserが調査・確認する上場適格性要件は、東証に上場するに相応しい会社であること、事業を公平かつ忠実に遂行していること、内部管理体制が整備され機能していること、開示義務を履行できる体制が整備してあること、反社会的勢力との関係を有しないこと、などがあります。

上場審査を通過できない理由は実質審査基準?

上場審査には、形式要件と実質審査基準があります。

形式要件とは、株主数や流通株式に関するもの、時価総額や利益の額など、上場申請をする際に求められる要件です。IPOをする会社が上場申請時に提出する資料で確認をします。

実質審査基準とは、適格性を審査するための基準です。形式要件のような具体的な金額や数値の基準はありませんが、書類での審査が行われるほか、ヒアリングや実施調査などで確認されます。安定的に収益を確保できるのか、公正忠実に経営を行っているのか、内部管理体制が適切に整備されているか、企業内容の開示を適正に行っているか、などが確認事項に数えられます。

この形式要件と実質審査基準の両方をクリアした企業が、上場することができるのです。

実質審査基準 一覧表

東京証券取引所・大阪証券取引所の上場における実質審査基準

出典:https://www.jpx.co.jp/equities/listing-on-tse/new/basic/01.html

上場における実質審査基準については表のとおりです。東京証券取引所・大阪証券取引所の扱う株式についての審査基準になりますが、共通していることとして、企業活動が継続できるかが重視されています。また、内部統制や開示についても共通して挙げられており、会社が成長を続けながら存続できる状況にあるかが審査において大切なポイントとなっています。

項目としては同じ内容になっていますが、審査基準の難易度は異なります。一部二部においては厳格な審査が行われますが、マザーズやJASDAQにおいては、その企業の規模に応じた内容であることが重視されています。これらは成長企業向けの市場であり、上場申請時には成長性が求められているからです。

多くの企業は、一部や二部への市場変更を視野に入れています。マザーズは成長企業向けであり、JASDAQスタンダードは、一定の事業規模と実績を有する成長企業、JASDAQグロースは特色ある技術やビジネスモデルを持ち、成長性が高い企業を対象としています。元々はベンチャー企業向けのため、審査期間は一部二部に比べて短くなっており、それぞれの対象にあった実質審査が行われています。

2020年にも変更に?東証一部上場基準

マザーズやJASDAQがベンチャー企業向けであることに対し、一部二部は「信用のブランド」になります。一部上場企業であるということは、自社の信頼性担保や銀行の融資など様々な場面で優遇され、人材採用においても有利に働きます。

しかし、近年では一部上場企業も多くなり、市場区分の見直しが検討されています。この見直しにより、一部上場企業の絞り込みが行われることになります。一部上場企業でなくなるということは、今までの信用を失うことになりかねません。現在一部上場している企業も、これから一部上場を目指す企業も、新しい基準に順応できる体制を整えなければならないのです。

2020年にも変更されると報道されている上場基準の見直しにて、最も有力とされている要件は時価総額基準の変更です。時価総額は株価と発行済み株式数を掛け合わせた金額になります。時価総額を上げるためには、今まで以上に信用力をアップさせ、万全の体制で積極的に事業を推進させる力が不可欠です。

「内部統制+売掛金保証」による信用力が上場審査の成否をわける

市場区分の見直しも検討され、上場基準の変更はいよいよ現実味を帯びてきています。この状況を踏まえ、上場するために求められる事項として、内部統制の強化と信用力のアップは重要性を増しています。これらは実質審査基準対策としても有効です。

内部統制とは、組織の業務適正を確保するための体制を構築していく制度を指します。いわば、組織内部においてのルールや業務プロセスを整備して運用することです。反社チェックや与信管理など、内部統制には時間と労力が費やされるものですが、その効率化の手段として、BtoB掛売り決済サービスの導入もおすすめです。

Paidは、与信管理、請求書発行や代金回収まで請求業務のすべてを代行する、BtoB掛売り決済サービスです。請求業務に関するストレスの軽減は、経理業務の内製化など内部統制に関する負担削減に寄与します。信頼できる外部サービスを導入していることは作業の信頼性アップにもつながりますし、人の手を介さずに作業が完了するため作業の効率化も望め、企業資源をより有効に活用することが可能になります。また、Paidを運営するラクーンフィナンシャルの親会社「ラクーンホールディングス」は東証一部に上場しており、Paidを導入するだけで上場レベルの反社チェックと与信管理の体制を構築することが可能です。さらに、Paidのサービス内容には督促業務の代行も含まれるため、営業は新規顧客の開拓に躊躇することなく取り組むことができ、売掛金の遅延・未払いに対する保証もあるので会社の信用力アップにも寄与します。そのため、Paidは実質審査基準の対策として有効にご活用いただける決済サービスとなっています。

まとめ

企業の上場成功には、市場を問わず様々な項目が定められています。上場審査については提出書類の審査と実地調査、ヒアリング、さらに細かな基準もありますが、企業が継続的に成長できるか否かが問われると同時に、内部統制と信用力が求められます。上場基準の変更も見据え、どの時代にも問題なく上場申請できる体制を整えることが大切です。請求関連業務の効率化を通じた信用力のアップと事業推進力の拡大、内部統制の負担削減の一助として、Paidの導入をご検討ください。

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