ビジネスが止まらない企業間決済

ベンチャー企業のためのお役立ちコンテンツ

入金消込 入金消込 業務効率化 メリット・デメリット

RPAで入金消込を自動化するメリットとマクロとの違い

売掛金の回収を確認する入金消込は、重要な作業ながら、手入力に頼る部分も多く、手間がかかる業務です。作業の効率化を図る方法のひとつとして、RPAの導入が挙げられます。実際にRPAはどのように入金消込の効率化、コスト削減に役立つのでしょうか。RPAを導入するにあたり知っておきたいメリットとマクロとの違いについてご説明いたします。

目次
  1. RPAとは
  2. RPAによる入金消込のメリット
  3. RPAによる入金消込のデメリット
  4. RPAとExcelマクロの違い
  5. RPAによる入金消込サービス
  6. まとめ

RPAとは

RPAは、Robotic Process Automation(ロボティック・プロセス・オートメーション)の略で、直訳すると「ロボットによる工程の自動化」という意味です。デジタルレイバーともいわれ、事務的なホワイトカラーの仕事をロボットが代行します。

RPAは作業難易度によって3つのクラスに分けられます。クラス1は複数のアプリケーションとの連携による単純作業、クラス2・クラス3は自律型AIという高度な技術を用いて、作業を行います。金融、サービス、流通などさまざまな場面で利用され、電子データからの登録作業、他システムからのデータの転記、アンケート結果の集計・分析などができます。

RPAによる入金消込のメリット

PRAは、入力した売掛金を消していく入金消込業務に活用できます。入金消込にRPAを導入するメリットは、主に以下の3つです。

  • 作業の効率化
  • 入力ミスがなくなる
  • 人件費の削減

作業の効率化

入金消込などの定型的な業務は、数人で分担して工程の一部を行うことがあります。しかしRPAを導入すれば、工程のすべてをRPAが担うことになり、数人で仕事を分担する必要はなくなります。また、タスクを分担することによる作業の引継ぎなどが減り、作用の効率化を図れます。さらに、これまで入金消込を手分けして担当していた社員も別の作業ができます。休暇や部署移動などによる影響も少なくなります。

入力ミスがなくなる

手作業での入金消込では、どんなに作業に慣れたベテランの社員であっても、集中力の低下などから起こる人的なミスをなくすことはほとんど不可能です。そして、入力ミスが発生する可能性がある以上、目視による見直しや訂正が必要になります。しかし、RPAならこうした人的ミスは起こらないため、正確性が保てます。さらに、見直しなどの手間もかかりません。

人件費の削減

RPA導入に多少のコストがかかったとしても、長期的に見れば人件費の削減が期待できます。RPAの導入によって入金消込業務に必要な人員が減るだけでなく、社員の残業も減らすことができます。人手不足の会社では、RPAを導入し入金消込による社員の負担を減らすことで、そのほか必要な業務に人員を割くことができます。会社のキャッシュフロー改善に役立てることも可能です。

RPAによる入金消込のデメリット

このようにRPAはとても便利なものではありますが、入金消込については全自動化できません。それには以下の2つの理由があります。

  • 個別判断に対応できない
  • 情報漏えいの危険性がある

個別判断に対応できない

RPAは定型作業に強いですが、イレギュラーな状況については個別の判断ができません。振込手数料や振込名義人が異なる場合など、状況が複雑化するほど対処できなくなるのです。そのため、完全にRPAに作業を委ねることはできません。人による手作業はどこかで必ず発生するので、入金消込による人的な運用コストを完全になくすことは不可能です。

関連記事入金消込の自動化による効率改善~自動化の方法とそのメリット・デメリット、導入時の注意点

情報漏えいの危険性がある

RPAを導入することで、ネットワークを介した不正アクセスによる情報漏えいのリスクが発生します。そのため、機密情報を取り扱うような業務ではより慎重な対応が必要です。たとえば、取り扱う業務を限定する、セキュリティーを強固にする、社員への情報セキュリティー教育を徹底するといった対策が挙げられます。

RPAとExcelマクロの違い

RPAと似ているツールとして挙げられるのが、Excelのマクロ機能です。ExcelマクロはExcelに標準装備された機能で、あらかじめ作業手順を記録することによって、同じ作業を行う際に自動化できます。VBA(Visual Basic for Applications)でプログラムを編集することによって、より高度なマクロを実行することも可能です。

このようにExcelマクロは、同じ作業を繰り返し行うという点がRPAと共通していますが、相違点もあります。RPAとExcelマクロの違いについて簡単に見ていきましょう。

対象となるアプリケーション範囲

Excelマクロによる作業は、基本的にExcel上での集計や自動化に限定されます。他にもマクロ機能を搭載したAccessなどOffice系ソフトなどの制御は可能ですが、利用範囲は限定的です。

一方、RPAはExcelなどのソフトに限定されません。利用できるアプリケーションに縛りが少ないので、広範囲のアプリケーションで連携でき、横断的な連携が可能です。

RPAにしかできないこと

RPAはExcelマクロに比べて利用できる範囲が広いだけでなく、Excelマクロではできないことも可能になります。RPAにしかできないタスクは、主に以下の4つです。

さまざまなアプリケーションと連携

RPAはさまざまなアプリケーションと連携して、広い範囲の作業を自動化することができます。一方のExcelマクロはExcelのほか、Word、AccessなどのOffice製品で使うことができますが、Office製品以外との連携はできません。

大量のデータを処理できる

Excelマクロでの処理には使用しているパソコンのスペックが影響するため、膨大なデータの処理に時間がかかることがあります。しかし、RPAは個別のパソコンではなくクラウドや企業のサーバーで動作するので、スペックにかかわらず大規模なデータを自動化できます。

プログラミングに詳しくなくても利用できる

Excelマクロをより効率よく活用するためにはVBAを使用するため、プログラミングの知識を必要とします。しかし、RPAは簡単なフローチャートやテンプレートから選択できるため、プログラミングの知識がなくても問題ありません。

現場に合わせてカスタマイズ

RPAは設定が容易で、現場や作業内容の変更に合わせてカスタマイズできます。Excelマクロのようにプログラミングを書き直す手間や知識は必要ありません。

Excelマクロにしかできないこと

Excelマクロのメリットは、Excelさえインストールされていれば、すぐに使えます。RPAは実際に使える状況になるまでに、ツールの選択、契約などの準備が必要になります。したがって、Excelマクロは、RPAと比べて利用環境を容易に整えることができます。

関連記事入金消込作業をエクセルで効率化する方法~関数・マクロでの自動化

RPAによる入金消込サービス

RPAのメリットや、Excelマクロと比べた利点を理解したところで、RPAの入金消込サービスにはどのようなものがあるのかを見てみましょう。RPAの入金消込サービスには、主に以下の2種類があります。

  • オンプレミス型
  • クラウド型

オンプレミス型

「オンプレミス型」とは、サーバーやネットワークなどのインフラを自社で導入し、さらに社内で運用するタイプです。会社に直接導入する形になるため、自由度が高く細かなカスタマイズができます。さらに、社内のサーバーを利用してLAN接続するため、処理や通信速度が速くパフォーマンスに優れています。ローカルな環境で運用するため、セキュリティー面でも安心でしょう。

しかし、インフラを購入あるいはリースするため、初期投資が大きくなる点はデメリットと言えます。コスト面も考慮して導入する必要があります。

クラウド型

「クラウド型」は、必要なソフトウエアやインフラを準備せずに、ネットワークを介してサービスを利用できるようにしたタイプです。データは、ネットワーク上の仮想サーバーに保管されます。

クラウド型のメリットは、初期投資が必要ないということです。自社へのインフラの設置が必要ないため申し込み後にすぐに利用でき、導入時に大きな負担を抱えることはありません。さらに、会社とは別の場所にデータが保管されるので、災害や何らかの不具合でデータが消えるリスクを軽減できます。

しかし、ネットワークを介してデータを管理するため、オンプレミス型に比べ作業効率は落ちる可能性があります。

まとめ

RPAは入金消込サービスのシステム化において便利なサービスです。しかし完全な自動化はできず、手作業が発生してしまう点や、利用するサービスの種類でカスタマイズ性やパフォーマンスが変わってしまう点に注意が必要です。自社の状況に合ったサービスを見つけ、利用することが大切です。

BtoB掛売り決済サービス Paid導入事例 事例を詳しく見る BtoB掛売り決済サービス Paid導入事例 事例を詳しく見る