ビジネスが止まらない企業間決済

導入事例

審査通過率よりも精度の高さが決め手。API連携でお客様の利便性も向上。

株式会社大都

業種:卸・販売 効果:取引先の拡大

2024/10/07掲載
抱えていた課題
  • バックオフィスの負担がネックで請求書払いに未対応
  • 請求書払いができないかという問い合わせが日々寄せられていた
Paid導入の効果
  • 経理担当の負担なしで請求書払いに対応
  • 客単価が他の決済方法と比べて2倍に
  • API連携で審査時間を短縮し、利便性も向上

幅広い商品点数と独自のシステムが強み

貴社の事業内容について教えてください。

メインの事業としては通販サイト「DIY FACTORY ONLINE SHOP」の運営をしており、楽天市場、Yahoo!、Amazonなどのモールに出展しています。それとは別に独自ドメインの「トラノテ」という事業者向けの通販サイトも運営しており、会社全体に対する売上げの構成比はまだ低いですが、会社としてはトラノテの成長に注力しています。

取扱商品が390万点と非常に多く、主に電動工具や手動の作業工具、塗料といったアイテムから、日用品、ガーデニング用品まで幅広く取り扱っています。お客様もDIYをされる個人の方から、現場で使う部品や資材の調達で利用される建設業や製造業の方まで様々です。

競合も多いかと思いますが、貴社の強みは何でしょうか。

先ほど申し上げた幅広い商品点数もそうですが、この膨大な商品への値付けを自動化するために、モール販売で培った独自の「ダイナミックプライシング」を導入したプライシングエンジンがあることも強みです。さらにトラノテでは、全ての商品を全自動にするのではなく現場の方が頻繁に購入される消耗品などに関しては、市場調査を行って固定の価格を据え置きで決めるなど、自動と手動を併用することでプライシングを改良しています。

その他にも、取引先のメーカーや問屋の在庫をAPI連携でつなぐことで、独自のサプライチェーンプラットフォームを整備するところを強化しており、現在36万点の商品が即日出荷可能な体制になっています。弊社としてはメーカーさんが本気で作られたナショナル・ブランドを届けるということが目的で、その手段としてトラノテが存在しています。そういった意味でも、在庫連携をしっかり行うことや、代表がプライベート・ブランドはやらないと明言しているのですが、それによって安心して取引できる環境を整備するといったところを推進しています。メーカーや問屋さんからの協力を仰がないと、商品数を増やすこともできませんからね。

与信審査の精度と限度額の大きさが決め手

今回はトラノテでPaidを導入いただきましたが、導入前はどのような決済方法を用意されていましたか。

Paidを導入する前は、クレジットカード決済、Amazon Pay、代金引換等を用意していました。トラノテは事業者向けの通販サイトなので、請求書払い(掛売り)が必要だと考えていたのですが、経理と相談する中で、お客様ごとに与信管理を行う業務や、売掛金の回収管理業務を自社のリソースで実施するのは難しいという前提があり、決済代行を利用することにしました。

請求書払いに対応するまで、日々「請求書払いはできますか?」「公費払いできますか?」といったお問い合わせをいただいており、ネット上の取引であっても同様の決済方法を求められるお客様が多いと実感しました。

何社か比較検討されたと思いますが、Paidを導入することにした決め手は何でしたか。

類似のサービスを7社ほど選定し、料金面やAPI連携できるかどうか、与信の審査がスムーズにできるかどうかなどで、最終的にPaidともう1社の2社に絞り込みました。最後は非常に悩んだのですが、大きな決め手になったのは与信審査の仕組みです。

弊社では不正注文や未回収リスクのある注文への対策を万全にしていきたいという狙いもありました。そうなったときに、もう1社のサービスでは、すべてシステムによる審査だったので人の目による定性的な審査がなく、通過率が非常に高いのは良かったのですが、審査の精度に少し不安がありました。Paidであれば、電話による確認や必要な場合は書類提出があるなど、人による定性的な確認がしっかりと行われているというのが一番大きなポイントでした。

またもう1社は注文の都度審査が必要なうえに、購入金額が30万円を超える場合は、毎回弊社側で管理画面から増額申請をしないといけませんでした。法人のお客様の場合、継続的にリピート購入していただくことが多いですし、初回で30万円以上購入されるお客様もいらっしゃいます。Paidであれば、審査は初回のみで、かつ付与される限度額の上限が最大1,000万円と大きいので、2度手間3度手間がない状態で安心して利用できると思いました。

API連携で利用開始までをよりスムーズに

API連携に関して、即時注文が可能になる「会員登録API」もご利用いただいていますが、その理由を教えてください。

今この商品が欲しいというお客様になるべく早く注文していただくためには、審査の時間をいかに短くできるかが重要です。会員登録APIであれば審査が初回注文後に行われ、初めて利用するお客様でも即時注文ができるので、導入は必須だと思いました。

導入にあたっては、新規会員登録時にそのAPIをコールするか、注文確定時にコールするかで悩んだのですが、前者だと代表者名や屋号名など他の決済方法を選択されるお客様にとっては不要な項目を入力する手間が増えてしまうため、後者に決めました。

決済方法でPaidを選んだ方だけに初回のみ入力してもらうようにすれば、決済完了と同時に会員登録の審査APIも走るようにできます。結果としてほとんどの場合審査を通過しているので、そのまま注文も完了して発送までつなげられています。

導入前に懸念していたことはありませんでしたか。

バックオフィス周りでは特に懸念していませんでした。先ほど申し上げたように、会員登録APIを利用することによって、注文画面で決済方法を選んでいただいた後に追加の項目を入力いただく画面を挟むので、最初はもしかしたら利用率があまり良くないのではという懸念はありましたが、実際に導入してみると初日から登録があり、翌月は130件ほど登録があったので安心しました。あとはどう利用率を上げていくかというところかなと思っています。

実際にPaidを利用してみていかがですか。

導入直後はAPIのバグなどが発生して、貴社の営業担当の方と何度か確認する必要がありましたが、そこが解消してからは運用でいうと何も必要な作業は発生せず、私はトラノテの予算を達成するための業務に集中できています。弊社のバックオフィスも何も問題なくて、非常にスムーズに進められています。

料金の安さも事業を運営する中では助かっています。クレジットカード決済やAmazonPayでも決済手数料は発生しますが、手数料は利益率に直結する部分です。料率の低いPaid決済が多く利用されることで、全体の手数料率が下がり利益率も大きく変わってくるので、早期にPaid決済による売上構成比率を上げていきたいと思っています。その分変動費が下がれば限界利益率も上がり、お客様にとってよりお求めやすい価格へと還元することができると考えています。

Paidで決済するお客様は客単価が2倍に

導入後、売り上げや客単価などに変化はありましたか。

まだ導入から間もないので、売上に関して正確な前後比較ができませんが、Paidで購入されるお客様の客単価は、トラノテの他の決済方法も含めた全体の客単価と比べると約2倍になっています。1回で120万近い購入をされたお客様もいらっしゃいます。クレジットカードだとなかなか高額の購入は難しかったのではないかと思います。

その他、気に入っている点はありますか。

APIで限度額の残高をリアルタイムでコールできるのは非常にいいなと思います。当初比較していたもう1社の場合だと、注文可能かどうかが事前に分からず、注文を完了した後に審査NGが出て注文自体が強制キャンセルとなってしまう場合があり、購買体験としてはあまり良くないと思っていました。

Paidであれば、カートに入れた金額とAPIでコールした限度額残高の差分を計算して、足りなければ「限度額が足りていません。」というエラー文言を出し、さらに「増額申請はこちらから」という導線を設けてPaidの買い手専用の管理画面に誘導するというきれいな導線が作れるので、お客様にとっても分かりやすいUIが実現できています。

Paidへの要望もあれば教えてください。

締め日が20日と末日の2択なので、もう少し柔軟性があるといいかなと思います。トラノテで買われるお客様の中でも個人・個人事業主・中小企業・大企業のお客様というレイヤーがあるのですが、規模の大きい会社様になるほど締め日の柔軟性を求められます。五十日間隔など、締め日の選択肢は多い方がベストですね。

最後に、今後のビジネスの展望をお願いします。

Paidに関しては、利用比率自体をもっと伸ばしていけると思っています。トラノテに初めて来訪されたお客様やリピートのお客様にも、まだ請求書払いが使えることを認知してもらえていない可能性があるので、今はそこの露出を強化しています。

具体的には、毎日配信しているメルマガのフッターや商品ページ内のカートに追加するボタンの近くに「請求書払いできます」といった文言を入れるなど、必ずお客様の目に入る導線で請求書払いができることを認知してもらい、利用率の向上につなげたいです。また現在ヘルプページを全面的に改修しているのですが、そのガイドを見ればPaidのことが具体的にしっかりと分かるようにして、そのページへの適切な導線を設けることも必要だと考えています。

さらに、Paidを選択したお客様のリピート率が他の決済方法で購入されるお客様より高いという結果が分かればLTV向上にもつながるので、そこも見ていきながら施策を打っていけると理想的です。

トラノテ全体としては、ローンチして1年半で3.6万アカウントとなり、少しずつ資材調達先の1つとして選ばれるようになってきました。業種や企業規模が多種多様なので、あらゆるお客様にご利用いただけるように商品の幅や当日出荷できる商品の点数を増やして、利便性を高めていきたいと思います。

会社名 株式会社大都
住所 〒544-0025 大阪府大阪市生野区生野東2-5-3 大都ビル1F
事業内容 DIY・工具領域のサプライチェーンプラットフォーム事業
URL https://www.torano-te.jp/
担当者名 早崎 誠悟 様
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