- 督促業務に時間をとられ、本来やりたい業務に集中できない
- 与信の基準があいまいで限度額の設定にも不安があった
- 購入後の審査書類の提出がネックで、新規顧客の半数が初回購入のみで離脱
- 督促業務がなくなり、プラスを生み出す仕事に時間を割けるように
- Paidで設定される限度額が大きく、購入頻度・客単価の向上にも寄与
- 新規顧客をすべて取り込むことができ、顧客数も増加
フルスクラッチからShopifyに切り替えてサイトの利便性を向上
貴社のサービス内容と強みを教えてください。
弊社は、主にハーブ・アロマテラピー関連商品を扱うメーカーです。BtoB向けには対面での卸と「ビジネススマート」というサイト上での卸、そして全国約100店舗の直営店の運営やスクールの運営なども行っています。
メーカーですが、仕入れの機能と直営店を持っているので、原料を揃えるところから製品の販売まで一貫して行えるというところが弊社の強みです。また全世界に原料のネットワークも持っているので、マイナーなハーブやアロマでも仕入れができますし、小ロットからでも製品化できるというのも特長です。
2024年にECサイトのリニューアルをされていますが、何か課題があったのでしょうか。
BtoCとBtoB向けの両方の機能を持っていたのですが、それを切り離したかったのが大きな理由です。同じコンテンツでもC向けにしか売らない商材とB向けにしか売らない商材などがあるのですが、これが1つのカートだとどちらの商品も表示されてしまって、実際の購入ページに行くと実際には商品が買えないというケースが多くありました。
さらに、toCかtoBのどちらかの改修だったとしても、その都度両方のECシステムを一定時間停止させなければならないので、お客様にご迷惑をおかけしてしまうというのもネックでした。
こうした課題を解決して、サイトの利便性を向上したいと考えていたのがリニューアルの目的です。
リニューアルに際してほぼフルスクラッチのサイトからShopifyに切り替えをされていますが、その理由も教えてください。
まずフルスクラッチのデメリットとして、少しの改修でもものすごい時間とコストがかかっていました。まず簡易的なものでも提案資料を作って社内承認を得る必要がありましたし、そのうえで見積もりから着手までに数ヵ月もかかって、実際に稼働するのが半年先ということもあります。さらに決済連携するときは、システムのつなぎ込みに数百万円の費用が掛かっていました。
カートはいくつか検討しましたが、Shopifyであればアプリを入れるだけで即日機能追加などができて、そのアプリも豊富です。自分たちの手の届く範囲である程度のことができて、さらにセグメントマーケティングがしやすいというのが決め手でした。資料も必要なくなりましたし、決済連携に関してもワンクリックでできるというのは革命的だと感じました。
Paidで与信管理を万全に。大きな限度額が出るのもメリット
今回Shopifyへの切り替えと同時にPaidを導入いただきました。もともと決済代行を利用したいという意向があったのでしょうか。
これまで後払いのコンビニ払いと銀行振込はすべて自社で対応していたのですが、営業アシスタントが月に2回督促業務を行っていました。毎回督促状を出力して封入して発送してという業務に2~3日はかかっており、本来やるべきアシスタント業務に集中できないというのが課題でした。
また後追いの電話もなるべくするようにしていましたが、これも非常に骨の折れる仕事です。結局請求書を送って終わりにしてしまう件数も多く、そうなると未回収もその分増えてしまい、督促の件数が全く減らないという状況が続いていたので、その改善のためにも決済代行の導入を検討していました。
Paidの他にも決済サービスを検討されたかと思いますが、Paidを選んだ決め手は何でしたか。
他の決済サービスだと取引の都度審査が発生してしまい、かつ1回の限度額が20万ほどだったので、1回30~40万ほど購入される大口のお客様の場合、限度額が足りなくなってしまうことがネックでした。
PaidがちょうどShopifyでアプリを作られるということで比較検討した際に、Paidであれば限度額が大きいですし、与信審査をしっかりしていただけるということで、これは完璧なシステムだと思いました。
自社掛けでも与信審査は行っていましたが、審査を通すかどうかの社内の基準があいまいで、与信をどのくらいに設定すればいいのかの判断も非常に難しいと感じていました。実際年に数回は最終的に支払ってもらえない債権もあったので、それをPaidのようなサービスでしっかりと管理していただけるというのは大きなメリットです。
導入にあたって不安な部分はありませんでしたか。
Shopifyへの切り替え自体がシステム的にも大きなリプレイスでしたし、Paidも連携されたばかりだったので、リリース後に滞りなく注文が通るかという不安はありました。しかしCSの担当の方が手厚くフォローしてくださったおかげで、問題なくリリースできました。運用上問題になりそうな部分の要望を出しても、すぐに開発対応していただきました。
もう1点、自社での請求からPaidに切り替えるというところで、お客様の理解がいただけるかというところも少し不安だったのですが、実際に運用を開始すると、すでにPaidを利用されているお客様が想定していたよりかなり多くいらっしゃったので、こちらもスムーズに移行が完了しています。
マイナスをゼロにするためだった時間を、プラスを生み出す仕事に転換
Paidを導入して、与信や督促周りの課題は解決しましたか。
ここは組織として一番変わった部分だと思います。特に与信の設定や不良債権の回収といった業務は、マイナスをゼロにする仕事でしかありません。これまでその部分に営業アシスタントの時間がとられてしまっていたのが、今はページを作ったりメルマガを作ったりという、プラスを生み出す仕事に転換できているというのが、非常にうれしい変化です。
売上や取引先の数にも変化は見られますか。
やはりお客様には新しいサイトに移行いただいたという点で使い慣れない部分もあったと思いますし、さらに一部の業態の方に条件を厳しくしたこともあり、移行した初月は昨年より少しマイナスでした。ただ2ヵ月たった今はほぼ同じ水準に戻ってきていて、もう少しで昨年を超えるかなというところまで伸びてきています。
実際には既存のお客様のうちまだ2/3ほどしか移行は完了していないので、お客様の購入頻度と注文単価が上がっていることと、さらに新規のお客様が増えていることが売上UPの要因だと考えています。
客単価や新規顧客数が増加している要因は何でしょうか。
Paidに切り替えたことで、自社で対応していたときより限度額が大きく出るようになったお客様が非常に多かったです。新規のお客様に関しても、今まではリスクを考えて8万円くらいを上限にしていたのですが、Paidだと弊社のメインのお客様であるサロン講師の方などの個人事業主の方でもしっかりと与信がつきます。それによって40万円ほどの大口の注文をいただけたり、15万円の注文を定期的に注文いただけたりするお客様が増えました。
また、実はこれまでは新規のお客様には初回の注文は通してしまって、のちほど審査書類を提出いただけない場合は利用を停止するというやり方をしていました。ですので、月に15人前後新規登録いただいても、その中で顧客として継続取引するのは半分くらいでした。それが今はPaidが与信で通らないお客様以外はすべて顧客となっているので、顧客数自体も増加しています。
今後は対面営業にもPaidを導入して攻めの体制を作りたい
その他、気に入っている点があれば教えてください。
今までのカートシステムはAPIで販売管理システムと連携はされていましたが、キャンセルや返品はそれぞれのシステムで対応する必要があり、経理関連の確認、お客様への確認、社内の確認が発生していました。Paidの場合はShopify上でキャンセルをするだけで決済も自動でキャンセルされるので、単純に工数が1/3になったというのもありがたい点です。
管理画面も非常に見やすいですし、必要な情報が掲載されています。営業向けにマニュアルを作成したのですが、申請してから審査が通って使えるようになるまでにお客様に送られるメールのサンプルが管理画面上にあったのでそれをそのまま掲載できましたし、私たちも初めてなので分からない部分が多かった中で、CSの担当者に確認しなくても管理画面を見て解決できることが多かったです。
今後はEC以外の取引にもPaidを使っていくことも検討されているとか。
はい、社内からは対面営業にもPaidを導入したいという声が上がっています。特に営業は月初、請求書の送付作業で半日が終わってしまっているので、そこをPaidに任せることができれば、営業が本来やるべき外に出て商品を売るということに集中できます。与信に関しても社内で対応するとどうしても未払いのリスクが避けられませんが、Paidが設定する限度額内では安心して販売できるという後ろ盾があれば、攻めの体制につながりますからね。
最後に今後の展望を教えてください。
ビジネススマートの取り組みをさらに広げていきたいです。toCとtoBを両方運営している理由でもあるのですが、toCの通販ないし店舗で購入されるお客様が実は事業をされていて、最終的にビジネススマートで購入いただくというケースがかなりあります。そこで商材を購入いただくとLTVも高まりますし、購入単価も売上も上がり、いいお付き合いができるので、toCサイトでのビジネススマートの案内などをしっかり行っていきたいです。
さらに今までtoBのお客様には一辺倒な案内しかできていなかったのですが、お客様の中には講師の方がいれば、お医者様、美容室やネイルサロンなど業種業態は様々です。単純にモノを売るだけではなくて、おもてなしにはこういうドリンクを出すといいですよ、といったそれぞれにあった役に立つ情報を提供して、Win-winで売上を伸ばしていけるようにしていきたいと思っています。
会社名 | 株式会社生活の木 |
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住所 | 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前6-12-20 J6 Front 5F |
事業内容 | ハーブ・アロマテラピー関連事業・商品の開発、小売店をはじめとした全国他業種・他業態企業への卸売販売 |
URL | https://businesssmart.treeoflife.co.jp/ |
担当者名 | EC事業本部 マネージャー 中村 佳央 様 EC事業本部 アシスタントマネージャー 久保庭 侑 様 EC事業本部 永田 歩菜 様 |